『壊れかけのRadio』。おそらく30代以上の日本人であれば殆どが知っているであろう名曲である。それを作詞作曲し歌っているのが徳永英明である。



 僕がこの曲を聴いたのは、高校の時のバイト先だったので、33−17は16年前かぁ。有線であったため、同じチャンネルでは同じ曲が繰り返し流れるのだが、職場の正社員さんも歌いながら仕事しておられた。

 ふと今テレビを付けたところ、BS2でライブを放送していた。しばし見ていると「壊れかけのRadio」が流れた。夜中なのでヘッドフォンをする為、ビデオデッキソースで見ていたので録画してみた。しかし、期待はしていなかった。なぜならば、だいぶ前の事ではあるが、テレビでの放送を見てがっくりした事があるからだ。それは何故かと言うと、その時の『壊れかけのRadio』の節をえらく変えていたからだ。もちろん主旋律のことですよ。演奏のアレンジではなくて歌唱のメロディですよ。

 歌手本人が歌いなれた歌のメロディをいじることは少なくない。ほんの少しずらして歌ったりするメロディも少し変えてみるアレである。ほんの少し変えることで味が出ることもあるのも分かる。しかしだな、あの時のアレンジは変化付けすぎて原曲が分からないほどで、その曲の持つよさを破壊しつくした感があるほどで、何をしてくれるんだ、とブツブツ怒ったものである。

 つまり言いたいのは、オリジナルを大事にして貰いたいという事だ。まぁ「お前が言うな」とは殆どの人が思われようが、今回のブログで申し上げたいのはそこではない。今放送していたライブでの『壊れかけのRadio』は違った。オリジナルをほぼ忠実に歌い上げていたのだ。そう、それで良いのだよ。

持ち歌の都合であろう。カバー曲も織り交ぜてのライブだったのはいささか哀しい感は拭えなかったが。

 オリジナルに忠実な歌手と言えば、かの「美空ひばり」と「吉川晃司」くらいだな。まぁ他にもいるんだろうが・・・。ちなみに僕は美空ひばりの東京ドームで行われた復活コンサートの映像は、VHSとDVDで何十回も観ている。

hibari

 すでに体がボロボロであった美空ひばりは、そんな事を微塵も表に出すことなく、むしろ熟成されつくした、あの一曲の中にいくつもの歌声を織り交ぜる美空ひばりは何度聞いても凄い。天才とはああいう人を言うのだなぁと、職場で聞いていても思うのであった。

ちなみにこっちは最近めっきり聞いていない吉川晃司。
CDやVHSは持ってます。