先日書いてました、地元保育園の話なんですが、4月21日にスペシャルゲストさんが来園されました。

その方は、元宝塚歌劇団 宙組の“毬穂えりなさん”です。元タカラジェンヌと言いましても、世の中には大勢いらっしゃる訳で、以前から知っていたわけではありませんが、なんとなく“スゴイ“のは誰も感じるところだと思いますが、スゴイと感じたのは、その経緯なんですね。

その毬穂えりなさんが保育園に来園するまでに、当然ながらいろんな経緯と、それに携わった方がおられる訳でして、僕も若干絡んでいたもので、園長先生から「毬穂さんが保育園に来てくれるかも知れないんです。」と聞いたときは、さすがにゾワゾワっとしました。

せっかくなので、その経緯を簡単に書き上げてみます。

昨年、地元FMラジオ局の放送を聞いていた保育園の主任保育士さん。その時にラジオで流れていたのは「風」という曲でした。この曲が、市が野生復帰に頑張っているコウノトリのテーマソングらしく、それでラジオで放送されたようですね。
その曲にビビッと来た先生は、その曲をレコード屋さんで探したそうですが、いかんせんどこの店にも置いていないと。色々と探すが入手できず。悩んでいたところ、園長先生の知り合いのある方が、そのラジオ局に問い合わせしてくれたそうで、するとそのラジオ局の方がCDを下さったのです。

そして、その「風」という曲を、昨年の保育園のクリスマス発表会で、年長組の劇のラストに取り入れたんですね。その年長組にはうちの次男も含まれているんですが、子供達はその歌を完璧に歌い上げた訳ですよ。その発表会が終わって、僕はいつもの様にビデオ編集に掛かっていたのです。曲の被せと歌詞を入れるために保育園からCDと歌詞を借りたんですが、編集しながら何度も聞いているうちに、「(この曲、なかなかだなぁ。)」と思い始め、保育園に完成したDVDを持って行った時に、先生との談笑で「この歌、なかなかですよねぇ。」ときゃっきゃと話してたんですね。その時にこの「風」という歌を取り入れるまでの経緯をザクッと聞いていたんですが、年が明けて1月の下旬だったでしょうか。保育園より電話があり、「DVDを2つ作って欲しい」ということでした。

送り先が、スイミーなどの話で有名な「谷川俊太郎さん」と「毬穂えりなさん」だったんですね。

2つのDVDを作るために2月の初旬に保育園に撮影に行きました。確か夜勤明けでしたね。その時に、子供達が「風」の曲を聞いてどう感じたか、その感想を撮影し、クリスマス発表会での劇の様子も編集し、作った訳です。「素敵な歌を聞かせてくれてありがとう」という事なんです。

完成したDVDを納品したのが2月下旬。
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そのDVDは、市立コウノトリの郷公園経由で毬穂えりなさんに届けられたんです。


4月に入ってからのある日、帰宅中の僕と車がすれ違った園長先生がうちの車庫まで追いかけて来られました。そこで聞いたのが、
「“毬穂えりなさんが保育園に来てくださるそうなんです!!”。まだ日にちも確定していないので他の方には内緒なので、自宅に電話すると周りに悟られると思ったりと考えていたらすれ違ったもので。」
とわざわざ知らせに来てくれたんです。

少し背筋がゾクゾクとしたのですが、経緯をザックリと書きますと、DVDをご覧になった毬穂えりなさんが“いたく”感動されて、「是非、保育園に行かせて頂きたい!!」ということだったそうで、市長の秘書から保育園に電話があったそうです。そして、園長先生が毬穂さんの携帯に直接連絡を取って、今回の来園が実現したという訳なんですね。だいぶ端折って書いているのでイマイチこの感動が伝わらないとは思いますが、よくよく考えたら、うちの嫁も含め、保護者さん全員経緯を知らないことに気付きました。

当日21日は火曜日でしたが、保育園から小学校に話をされ、卒園児の1年生が午前中に先生と保育園に出向くように決まりました。1年生の保護者さんも声を掛けるとのことでしたが、いかんせん、急なことでもあるので、仕事の保護者も多く、これは是非とも残しておかないと、というビデオ撮影のプレッシャーが過去最大級。失敗は許されない。
下手したら、(僕を除いて)このゾクゾク感を味わったのは保育園の先生以外に居ないんじゃなかろうかとも思い、なんとも“勿体ない”感じを抱きつつ、先生と喜んでおりました。

その4月21日は、実は僕の勤務は早出で、勤務変更がかなりやりにくい現状ながら、ある同僚が変わってくれました。家庭訪問があったそうですが、「調整してもらうから。」と。保護者さんも先生もそれはそれは感謝ですよ。もう半ば諦めてましたからね。だって、僕の代わりになる人がいないんだもん。
結果的に、その方には3連休を差し上げることになり、それはそれでよかったみたい。

さて、当日はビデオ機器一式とカメラ、レンズ3本にもちろんストロボも。リハもないし、その場のインスピレーションでどう撮影するかを判断しなければなりません。機械のことなので、トラブルやハプニングが起きないとも限らないので、それがプレッシャーになるのです。

ミニコンサートは10時開演予定。着いたのは10分前。嫁や子供が付いてくる時は、何かと待たされます。

機材のチェックを済ませ、あらかじめ場内の雰囲気も撮影し、先生が動き始めます。ビデオをセットし、撮影開始。

神戸新聞の記者の人も来られてましたが、呼んだのは何を隠そう、うちの“しげきち”です。
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会場から「毬穂えりなさーん」という呼び声に、マイクを通して「はーい」という声が園内に響き渡ります。ステージ袖から白いドレスを纏い、“すみれの花”を片手に毬穂さんが登場し、会場はどよめいています。
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1曲目は、宝塚歌劇団の代表曲「すみれの花咲く頃」。続けて2曲目が「Amazing Grace」です。さすがプロですね。宝塚で鍛えられただけはあります。
すでに鳥肌立ちっぱなしでビデオ撮ってます。
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そしてMCが入りました。手に持たれていた花は、保育園の先生が庭で咲いていた「すみれ」で用意されたものでした。自己紹介のあと、この日の保育園来園に至る話をされました。
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そして、3曲目が今回のメインの歌「風」です。何度も聞いている歌を、毬穂さん本人が目の前で歌っているので、全身ゾワゾワしてました。

ここからは保育園の先生がピアノを弾きます。
4曲目は、園児たちが「コウノトリのうた」を歌いました。初めて聞きましたが、なかなか可愛らしい曲でした。
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5曲目は、毬穂さんと園児たちで「めだかのがっこう」を歌われました。そこで僕は鳥肌を立たせながら思ったわけです。
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「(なんと贅沢な“めだかのがっこう”だろうか)」と。


6曲目はとなりのトトロから「さんぽ」です。ここでハプニングというか、予定通りだったのか分かりませんが、「さんぽ」が1番で終わってしまいました。毬穂さんも戸惑ってましたが、笑いと拍手で終わりました。

そしてここからが肝です。
「風」を、卒園児である1年生が毬穂えりなさんと一緒に歌う訳です。毬穂さんが、「1年生もステージに上がって一緒に歌いましょう。」と呼びかけ、場内拍手。1年生も照れながら嬉しそうに前に出ます。

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ステージに1年生が並び、毬穂さんがそのすぐ前に立ちます。子供達のドキドキが伝わってきます。この歌う直前のうちの次男(左から3番目)のしぐさが最高に可愛かったですね。

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良かったのが、歌が流れ出すと卒園児たちが自然に手と繋ぎ、体を右に左に揺らしながら歌った所です。
ビデオを撮りながら、「うわぁ、これスゴイいいなぁ。」と思いつつ、子供たちの表情を捉えます。
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今度は子供たちがお返しにと、まずは保育園の年長組の和太鼓演奏で「手のひらを太陽に」、続いて卒園児の1年生も1カ月ぶりの和太鼓を披露しました。
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その後、1年生と園児から次々と毬穂さんへプレゼントが贈られました。

ある兄弟が「これは、お父さんが作った団子の粉です。日本一おいしいです。」と言うと、会場は歓声と拍手。

その後も、「お母さんが作った花です。飾って下さい。」とプリザードフラワーが贈られ、「お揃いの巾着袋です。命の話が入った本です。」などなど。

そして1年生が並び、次男がマイクを持ち、何を言うのかと思ったら、全員で「また来て下さい。」と。さらに次男が「小学校にも来て下さい。」と会場内を笑わせます。

毬穂さんが「小学校は近いの?」と尋ねると、「そこ。」とボソッと言ったのにこれまた場内が爆笑。

実は、催しの中で、毬穂さんがまた来てくれると約束してくれてました。しかも、「近いうちに必ず。」と。

僕は思いました。

「なんちゅう男前(女前?)な人なんだ!!」と。

最後に皆で記念撮影。
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毬穂さんが退場後は、全員で万歳三唱が起こりました。ラジオで流れていた歌がきっかけで、実現した来園への喜びが凝縮されたとてもいい場面でした。

1年生はこれで小学校に戻り、園児は園庭でお見送りの用意。

その間、園児たちは地元FMラジオ局の取材を受けていました。
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園長先生たちとの歓談を終え、毬穂さんが出てこられました。
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過去に撮影してきたビデオの中で、おそらく最高の出来です。


動画をダイジェストに載せる用意をしていましたが、やめておきます。